2011-2-20 ベートーヴェン
モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」の「伯爵さまが踊るなら」の主題による12の変奏曲 ベートーヴェン CDで
ヴァイオリン・ソナタ第1番〜3番 ユーディー・メニューイン (Vn)
ヴァイオリン・ソナタ第5番(スプリング)をメニューインとケンプが演奏する ウィルヘルム・ケンプ (Pf)
CDの中に入っていました。12分38秒の変奏曲です
単独ではなかなか聴くことのできない小品なので、このCDで偶然に出会うことができました。
壮大な交響曲や協奏曲の数々を世に送り出したベートーヴェン。
教科書に載っている肖像画は、真面目そのもの。真摯に音楽に向きあっている楽聖というイメージです。
ベートーヴェンは、素晴しい曲想を生み出す才能の持ち主であったと同時に、
一方では変奏の名手でもあったそうです。
モーツァルトやハイドンの作曲した主題を、元の曲以上に美しく編曲して変奏曲をたくさん作っています。
モーツァルトのこのフィガロの結婚の変奏曲は、たいへん可愛らしく、情緒たっぷりな仕上がりです。
次々と形を変えて現れる主題に、ベートーヴェンの得意そうな顔が浮かんできます。
とてもあの怖い顔の音楽の聖人の手によるものとは思えません。
しかし、交響曲「運命」の中のユーモラスな所もベートーヴェンのオリジナルですから、
きっと多分に、多面性を備えた人だったのでしょう。
クラシックは難しくって、敷居が高いと思っておられる方には、
このようなアプローチもよいのではないでしょうか?