hoop-photolife

四季の移り替りを身近な草花や風景の写真で綴ります。

2011-3-23 桜の花


さまざまな事 思い出す 桜かな    松尾芭蕉    

郷里、伊賀上野で、芭蕉武家奉公人として仕えた旧主家の藤堂新七郎吉長が催した花見の席で詠まれた句です。
寛文六年(1666年)に、芭蕉を厚遇した藤堂新七郎良忠(俳号蝉吟)が二五歳の若さで亡くなってから
この句を詠んだ元禄元年(1688年)まで我が身に起こった
様々な出来事を思い、感慨をもって詠んだのでしょう。

3月11日の東北地方・太平洋沖大震災、天変地異をいう言葉でしか言い表せないような
大変な毎日が続いています。多くの方々のご苦労、苦しみを思うと、

長い間、はてなの書き込みもお休みしていました。

やがて月が変わると、桜の花が今年も咲くのでしょうか

芭蕉のように、何十年も経って思い返しても、この大災害のことが浮かんでくることでしょうね

実は、私、あまり桜の花が好きでないんです。楽しそうにお花見に出かけられる人が

羨ましい。よくよく考えてみると、物心ついた頃から、なぜか家族に不幸や困難が、春先に重なって

別れの季節と始まりの季節が、うまく連結できないんです。

芭蕉さんの句のように目の前の桜を人は愛でているだけでないんですね。

薄墨色の頼りなげな花の色と花冷えの空の色は、なにより苦手です。

でも今年は、そんな感傷に耽ってなんかいられません。

たくさんの人と、繋がって一生懸命生きたな〜という思い出をいっぱい作りたいと思っています。 (*^o^*)