hoop-photolife

四季の移り替りを身近な草花や風景の写真で綴ります。

2011-4-9 桜

散らす時 桜はあまりましろしと 寒げに云える 夕ぐれの風      与謝野晶子


今週のお題「桜」について書いておこうと思います。

毎年 春になって一番の楽しみは、桜見物、お花見ですね。
あちらこちらの桜の名所はたくさんの人で賑わいます。

しかし、世間の賑わいに反して、又別の感慨を、日本人は持つようです。

世の中に たえて桜のなかりせば 春のこころは のどけからまし と古今集に詠われたように
実際、桜の花が咲く頃は、気持がそわそわとして、なぜか落ち着きませんね
平安朝の美意識「もののあわれ」をずっと、もち続けているのでしょうか、
満開の桜の花が、いずれ春の雨に打たれ風に舞い散ってこそ桜は桜といえるのでしょう


春の風  吹かれるたびに 桜散る    にきち


この句は、私の次男が小学6年生の時に詠んだ句です。

小学校に植わっていた桜の花に、何を感じたのでしょうか?

卒業 その時を待つ わが身かな   

卒業 その時むかえ 悲しみに      にきち


同じ頃 こんな句も詠んでいましたので、友達と別れる予感に一人物思いにふけっていたのでしょうか?

阪神淡路大震災の年の春ですので、もっと深い気持ちだったのかもしれません
ひと一倍感受性の強い心を五,七、五の十七文字に言い表したのでしょう

母はメモ書きをみつけて、大事に録っています。

次男の成長の過程では随分心配をしましたが、立派な社会人になりました。