2011-4-23 シューベルト
弦楽四重奏曲第15番ト長調 作品161 D.87 CD ヨーヨー・マ(チェロ) ギドン・クレーメル(第1ヴァイオリン)
ダニエル・フィリップス(第2ヴァイオリン)
キム・カシュカシアン(ヴィオラ)
1985年ニューヨークでのライブ録音です。先日クレーメルのコンサートの会場で、購入しました。
26年も前になるのですね。CDジャケットの四人の若い頃の写真。肩を組み合って、うれしそうに笑っています。
ヨーヨー・マは、まだ30代でしょうか? 思わず手に取りました。
クレーメルと共に世界を代表する音楽家になった二人の今と聴き比べたいとの思いが
頭を過ぎりました。
この第15番弦楽四重奏曲は、第14番「死と乙女」が完成してから半年後、
1826年6月20日から30日の10日間で書き上げられたそうです。
歌曲「死と乙女」の伴奏の重い旋律を第2楽章の変奏曲の主題にしていることから名付けらた第14番
と同様シューベルトらしいロマン的な感情の濃い弦楽四重奏曲ですね。
哲学的なベートーヴェンの弦楽四重奏曲と聴き比べると、よく分かります。
第1楽章、アレグロ・モルト・モデラートでは、トレモロが盛んに用いられて
いるところが印象的です。
死を意識した陰鬱な感じの第14番(二短調)から開放されたかのように、
シューベルトは、この曲で彼独自の音楽を思う存分展開しています。